説明文は、読者が必ず読む唯一の部分でありながら、締切直前に過去論文のキャプションをなぞって書かれがちな部分でもあります。9つの発行元が実際に何を求めているか、長さの上限はどうなっているか、そして規定を満たした説明文の実例を一句ずつ分解します。

読者は論文より先に図に出会います。検索結果から、スライドから、抄読会から、あるいはPDFをスクロールしていて。そのとき最初に読むのはResultsではなく、図版の下にある文章です。その文章が「いま何を見ているのか」を伝えられなければ、どれだけ丁寧に描かれた図であっても役目を果たしません。
ほとんどの発行元が同じ言い方をします。図はそれだけで理解できるものにせよ、と。しかしそれが具体的に何を意味するかまで書いている発行元はほとんどありません。だから説明文は最後に、締切直前に、過去の論文のキャプションの形をなぞって書かれることになります。
規定自体は存在します。9つの文書に散らばっていて、互いに食い違う箇所があり、そのうち一つは「legend」という語を他と全く違う意味で使っています。このページはそれをまとめたものです。
図の説明文とは何か
図の説明文とは、論文本体がなくてもその図を読めるようにする文章です。ICMJE勧告はこの原則を配置の規則として述べています。「Titles and detailed explanations belong in the legends—not on the illustrations themselves.(タイトルと詳細な説明は図版そのものではなく説明文に置く)」。同じ文書には実務的な後半部分もあります。「When symbols, arrows, numbers, or letters are used to identify parts of the illustrations, identify and explain each one clearly in the legend.(図版の各部を示すために記号、矢印、数字、文字を用いた場合は、そのそれぞれを説明文で明確に示し説明する)」
説明文の仕事はこれで全部で、4つに分解できます。
- 何を示した図かを述べる一文
- パネルを順に追う記述。振られた記号の順に
- すべての要素の定義。記号、矢印、色、スケールバー
- データの背後にある数値。n、エラーバー、統計検定
これ以外に説明文へ書かれるものは、Methodsに属する実験手順か、軸ラベルの言い換えのどちらかです。
説明文、キャプション、それともグラフ内の凡例か
紛らわしい名前で呼ばれる別々のものが3つあり、どれを検索しても残り2つが返ってきます。
図の下の説明文としてのlegend。 生命科学分野での用法で、このページが扱う対象です。雑誌は「legend」と「caption」を同義に使っており、JAMAは「Figure Titles and Legends (Captions)」と一つの見出しにまとめ、Scienceは一貫してcaption、Natureは一貫してlegendと呼びます。どちらの語を使うかで内容は変わりません。
グラフの中に置かれる凡例としてのlegend。 MATLAB、matplotlib、ggplot2、Excelで legend() が描くのは、色や記号と系列名を対応づける小さな枠です。これは軸の内側にあり、図の下の説明文とは別物です。雑誌がlegendを求めているとき、これを追加せよと言っているのではありません。むしろNatureは逆を求めています。「where possible, text, including keys to symbols, should be provided in the legend rather than on the figure itself.(記号の凡例を含め、文字情報は可能な限り図版上ではなく説明文に置く)」
APAスタイルにおけるlegend。 APAはこの語を凡例のほうに使います。この違いは後半で節を改めて扱います。心理学系の原稿を生命科学の感覚で整形すると、二つの対象を両方とも取り違えることになるからです。
説明文に何を書くよう求められているか
同じ日に読んだ9つの文書をまとめると次のようになります。「規定なし」は実際の調査結果であり、その発行元が著者向けページでその点に触れていない箇所に置いています。ここをもっともらしい数値で埋めてしまうことが、この主題の解説記事が信頼を落とす最大の原因です。
| 発行元 | 説明文の書き出し | 説明文で定義すべきもの | 説明文を置く場所 |
|---|---|---|---|
| Nature | 図全体の簡潔なタイトル | 各パネルの短い説明と用いた記号、すべてのエラーバーと統計量、慣用でない単位や略語 | 初回投稿では図と一緒に。最終原稿では文献リストの後にまとめて並べる |
| Science | 「Fig. 1」というラベルを独立した段落として、続けて図のタイトル | 凡例の詳細。凡例そのものはできる限り単純に保つ | 本文ファイル内。タイトルを図版の中に入れてはならない |
| Cell Press | 規定なし | 画像処理の各手順、ゲルの接合、単一チャンネルの改変、画像の再利用とその理由。顕微鏡写真ではスケールバーの寸法 | 本文ファイルの末尾。画像ファイルの中に入れてはならない |
| PNAS | 複数パネルの図では、図全体の概要 | 各パネルを最低1回は言及して説明すること、エラーバー、独立したデータ点の数(N) | 図に言及した段落の直後 |
| eLife | 規定なし | 適用した統計検定、正確なサンプル数、p値、データの採否基準、反復の詳細。エラーバーがある場合はサンプルサイズとエラーバーの定義 | 図とともに。解説動画がなくても完結する内容にする |
| PLOS ONE | 図のラベルと、15語以内の図のタイトル | タイトル以外の規定なし。説明文本体は任意で、図版のクレジットは末尾の文に置く | 図を初めて引用した段落の直後の本文中 |
| JAMA | 図のタイトル。これは必須で、説明文自体は任意 | すべてのラベル・矢印・目印、記号や線種や色は凡例または説明文で、デジタル加工の有無、SI単位への換算係数 | 原稿の末尾 |
| ICMJE | タイトル。図版ではなく説明文に置くもの | 図版の各部を示す記号・矢印・数字・文字のすべて。顕微鏡写真では内部スケールと染色法 | 規定なし |
2つの行は読み直す価値があります。
eLifeはどこよりも多くを求め、しかもそれを説明文に書けと明示しています。 著者向けガイドは、データの処理と解析に関する情報を説明文に記載すること、具体的には適用した統計検定、正確なサンプル数、検定のp値、データの採否基準、反復の詳細を含めることを求めています。エラーバーがある場合にはさらに、サンプルサイズ(n)を明示し、エラーバーを定義し、用いた統計手法と有意水準を含むすべての統計情報を示すよう求めます。eLifeの水準で書いた説明文は、この表の他のすべての雑誌の要件を満たします。
Cell Pressだけは、明確さではなく誠実さについての規定です。 ゲルからレーンを切り取ること、顕微鏡画像の単一チャンネルを調整すること、同じ画像を2つの図で使うことは、いずれも許容されており、いずれも説明文で申告しなければなりません。つまりCell Pressにおける説明文は、その画像に何が施されたかを読者が知る場所であり、他の8行とは機能が異なります。
長さの上限と、語数制限に算入されるかどうか
著者が知りたい2つの問いですが、答えが各誌の投稿規定の別々の場所に散っているため、多くの解説は答えていません。
| 雑誌 | 説明文の長さの規定 | 本文の語数制限に算入されるか |
|---|---|---|
| Nature | 1つあたり300語未満 | 最終原稿では文献リストの後に別立てで並べる |
| PNAS | 数値の規定はなく、図の簡潔な記述にとどめること | Brief Reportでは算入される。約1600語の枠に本文・タイトルページ・抄録・説明文がまとめて含まれる |
| eLife | 規定なし | 算入されない。Research Articleの目安5000語、Short Reportの1500語のいずれからも除外 |
| JAMA | 規定なし。説明文は任意だがタイトルは必須 | 算入されない。原稿の語数は表と図の説明文を除外して数える |
| PLOS ONE | タイトルは15語以内。説明文本体の上限は規定なし | 規定なし |
| Science | 「簡潔な説明文」以上の規定なし | 規定なし |
| Cell Press | 規定なし | 規定なし |
明文化された上限を設けているのはNatureの300語だけで、しかもこれは十分に余裕のある数字です。300語を超える説明文はたいていMethodsを吸い込んでいます。Natureはそれを別途禁じています。「If the paper contains a Methods section, legends should not contain any details of methods.(論文にMethodsの節がある場合、説明文に手法の詳細を含めてはならない)」
引っかかりやすいのはPNASの行です。約1600語の枠に説明文まで含まれるということは、密度の高い説明文を4つ書けばDiscussionを一段落削ることになります。校正段階ではなく執筆段階で意識的に削る必要があります。
実例を一句ずつ分解する
規定を箇条書きで読んでも応用しにくいものです。上の表のすべての行を満たすように書いた説明文を、この記事のために作成した図に添えて示します。

説明文は次のとおりです。
Fig. 1 | Chronic stress reduces dendritic spine density in hippocampal CA1. (a) Experimental design: adult mice were assigned to Control or Stress groups and underwent 21 days of restraint stress before perfusion. (b) Representative CA1 apical dendrite segments from each group. Scale bar, 5 μm. (c) Spine density per 10 μm of dendrite. Boxes show the median and interquartile range, whiskers extend to 1.5 times the interquartile range, and points are individual neurons. n = 12 neurons per group from 4 mice; two-tailed Mann-Whitney U test.
91語です。分解します。
「Fig. 1 |」 Scienceがキャプションの冒頭に置くよう求めるラベルで、独立した段落にします。後ろの縦線はタイトルと本体を区切るNature独自の体裁で、他誌はピリオドを使います。
「Chronic stress reduces dendritic spine density in hippocampal CA1.」 NatureとPNASの双方が求めるタイトル文です。主題ではなく結論を述べています。「Effect of chronic stress on dendritic spines」なら対象を名指すだけで何も伝えませんが、この形なら説明文しか読まなかった読者も結果を持ち帰れます。11語で、PLOS ONEがタイトルに許す15語の枠内です。
「(a) … (b) … (c) …」 PNASは各パネルを最低1回は言及して説明すること、複数パネルの図は図全体の概要から始めることを求めています。どちらも満たしています。タイトル文が図全体を担い、続いて記号の順にそれぞれの句が付いています。
「Scale bar, 5 μm.」 ICMJEは顕微鏡写真に内部スケールを入れ、それを説明文で説明することを求め、Cell Pressはすべての顕微鏡画像へのスケールバーと、説明文でその寸法に言及することを求めています。バーを描いておきながら数値を示さない図は両方に反します。丁寧に作られた図でも、これが最も多い欠落です。
「Boxes show the median and interquartile range, whiskers extend to 1.5 times the interquartile range, and points are individual neurons.」 すべてのエラーバーと統計量を説明文で定義せよというNatureの要件です。これは見た目以上に重要です。箱ひげ図の作図規約は標準化されておらず、同じ数値でも規約が違えば外れ値が現れる図と現れない図に分かれます。その計算を 箱ひげ図の実例 のページで追っています。
「n = 12 neurons per group from 4 mice」 PNASの独立データ点数とeLifeの正確なサンプル数にあたり、入れ子構造まで明示しています。「n = 12」だけでは、12という数が何を数えたもので、何匹の動物由来なのかを査読者に聞かれます。説明文で答えるのに4語しかかかりません。
「two-tailed Mann-Whitney U test」 eLifeが求める統計検定の明記です。p値のほうは読者が必要とする位置、つまり2群をまたぐ括線の脇に置いてあります。
書かなかったものも同じく意図的です。拘束のプロトコルも、灌流バッファーも、撮像条件もありません。論文にMethodsの節があるなら説明文に手法を書くことをNatureは禁じており、上に挙げた句はすべて、実験を再現するためではなく図を読むために必要だからこそ残っています。
6回に分けて書く
説明文を一度に書き上げようとすると、図を描写しているだけで何も定義していない段落ができます。次の順序で6回に分けると、役目を果たすものになります。
- 結論を一文で述べる。 主題ではなく結果です。そのパネルがまだ主張を支えられないなら、図が完成していません。
- パネルを順に追う。 記号1つにつき一句、現れる順に。句のないパネルは査読コメントへの最短経路です。
- すべての要素を定義する。 記号、矢印、文字、色、線種、アスタリスク。ICMJEもJAMAもこれを明示していますが、描いた本人には自明なので最も飛ばされやすい工程です。
- スケールバーに数値を与える。 図版上ではなく説明文に。
- nを書き、その単位を述べる。 そのうえでエラーバーを定義し、検定名を挙げます。エラーバーがない図なら、点が何を表すかを書きます。
- 手法を削る。 草稿を読み返し、図の読み方ではなく実験の手順を述べている文をすべて削ります。
この順序に意味があるのは、時間に追われたときに崩れるのが1と6だからです。最初と最後に置いておけば、二つまとめて飛ばされる事態を防げます。
APAスタイルは規則が異なる
ここまでは生命科学分野の慣行です。心理学、教育学、社会科学の多くを規定するAPAスタイルは、同じ内容を5つの構成要素に分け、「legend」をそのうち別の一つに対して使います。
| APAの構成要素 | 内容 | 体裁 |
|---|---|---|
| Number | 図番号(Figure 1 など) | 太字。タイトルと図版の上に置き、言及順に番号を振る |
| Title | 簡潔で内容の分かるタイトル | イタリックのタイトルケース。番号の1行下(ダブルスペース) |
| Image | グラフ、チャート、写真、図版そのもの | 図版内の文字はサンセリフ体の8〜14ポイント |
| Legend | 図版中の記号を説明する凡例 | 図の枠内に配置。語はタイトルケース |
| Note | 図の下に置く一般注・特定注・確率注 | 図の下。略語の定義、著作権表示、p値を示すアスタリスクの意味を担う |
つまり生物学者が「図の説明文」と呼ぶ塊は、APAではnoteにあたります。APAがlegendと呼ぶものは、生物学者なら図版から外して本文側へ移せと言われるほうの凡例です。どちらの体系も内部で一貫しており、どちらが誤りということはありません。問題が起きるのは、一方の語彙をもう一方のテンプレートに持ち込んだときです。
APAは生命科学のガイドが暗黙にしている仕様も明示しています。図版内の文字はサンセリフ体で8〜14ポイント。掲げる原則自体は他と同じで、本文を読まなくても理解できるだけの情報を図の中に与えよ、というものです。
説明文に書くもの、図版に描くもの
複数の発行元が、文字情報を図版から説明文へ移すよう求めています。理由を最も明快に述べているのはScienceです。「In general, explanatory text within the figure should be minimized relative to the text in the caption, because it is easier to fix typos and other errors in the caption.(一般に、図版内の説明的な文字はキャプションの文章に比べて最小限にすべきである。誤字などの修正はキャプションのほうが容易だからである)」
これは美観の話ではなく制作工程の話です。説明文の文字は校閲を受け、組版され、索引サービスに拾われ、検索できます。TIFFに焼き込まれた文字はそのいずれでもなく、校正段階での修正は図版の書き出しからやり直しになります。
実務上の切り分けはこうなります。
- 図版に描くもの: パネル記号、単位付きの軸ラベル、データ、スケールバーそのもの、特定の比較を指すp値。
- 説明文に書くもの: 図のタイトル、各パネルが示す内容、すべての記号と色の意味、スケールバーの数値、n、エラーバーの定義、統計検定、画像処理に関する申告。
- どちらにも書かないもの: Methodsの節がある場合の手法。
判断が分かれるのは凡例です。Scienceは凡例を認めつつ、できる限り単純にし、図を不必要に大きくしない位置に置くこと、詳細はキャプションに送ることを求めます。Natureは端的に説明文へ置くことを優先します。項目が2つの凡例は図版に残してかまいませんが、8つある凡例はもう説明文です。
図を直すのではなく一から組み立てる段階なら、その前段の判断——パネル幅、文字サイズ、ファイル形式——は 科学図の作り方 で扱っています。1誌の数値を丸ごと追ったものは Scientific Reportsの図の要件 にあります。
よくある失敗
結論の代わりに主題を書く。 「Analysis of spine density across conditions」はファイル名であってタイトル文ではありません。冒頭の一文がどんな結果の上にも置けてしまうなら、役目を果たしていません。
nが図と合っていない。 描かれた点の数と書かれたnは一致していなければなりません。12と書かれた説明文の下で14個の丸を数えた査読者は、そのパネルの他のすべてを疑い始めます。
エラーバーが定義されていない。 標準偏差、標準誤差、信頼区間は紙の上では見分けがつかず、意味は異なります。NatureもeLifeも定義を求めており、図そのものはそれを供給できません。
数値のないスケールバー。 バーを自動で描き、寸法をどこにも書かない撮像ソフトから組み立てた顕微鏡画像で多く見られます。
手法が紛れ込む。 灌流のプロトコル、抗体の希釈率、装置の設定はMethodsに属します。これらはNatureの300語を超えさせ、読者の集中力も超えさせます。
説明文が触れないパネル。 たいていは後から足した(d)です。
すべてを画像に焼き込む。 図版内のタイトルはScienceとCell Pressが明確に禁じており、しかも論文が校正に入ってからでは最も直しにくい部分です。
よくある質問
図の説明文(figure legend)とは何ですか。
図に添えられ、その図だけで内容が伝わるようにするための文章です。何を示した図かを述べる短い一文、各パネルの説明、そして図版中の記号・矢印・色・スケールバー・エラーバー・統計量の定義から成ります。ICMJE勧告はこれを配置の規則として述べており、タイトルと詳細な説明は図版そのものではなく説明文に置くべきものとされています。
図の説明文はどのくらいの長さにすべきですか。
数値を明示しているのはNatureだけで、1つあたり300語未満とされています。PLOS ONEはタイトルを15語以内と定める一方、説明文本体の上限は設けていません。PNASは簡潔な記述にとどめるよう求めています。Science、Cell Press、eLife、JAMAは上限を示していないため、実務上は図版中のすべての要素を定義するのに必要な分量、それ以上は書かない、というのが答えになります。
figure legendとfigure captionは同じものですか。
生命科学分野では実質的に同じものです。JAMAは「Figure Titles and Legends (Captions)」と一つの見出しにまとめており、雑誌によって呼び方が違うだけです。例外はAPAスタイルで、そこでは別々の対象を指します。legendは図の枠内に置かれる凡例、図の下の説明文はnoteです。
説明文は原稿のどこに置きますか。
雑誌と投稿段階によって異なります。PLOS ONEとPNASは、図を初めて引用した段落の直後に本文中へ置くよう求めています。Natureは初回投稿時は図と一緒に置くことを勧めつつ、受理後の最終原稿では文献リストの後にまとめて並べるよう要求します。Cell PressとJAMAは本文ファイルの末尾です。ただしすべての発行元が、説明文を画像ファイルに焼き込んではならない点で一致しています。
説明文にnを書く必要はありますか。
データを含む図であれば必要です。PNASはグラフが表す独立したデータ点の数(N)を説明文に示すよう求めています。eLifeはさらに踏み込み、正確なサンプル数に加えて、適用した統計検定、p値、データの採否基準、反復の詳細まで求めています。数値だけでなく単位も書いてください。「n = 12」だけでは何が12個なのかを聞かれますが、「4匹のマウス由来のニューロン12個」と書けばその質問は生じません。
図のタイトルを図版の中に入れてもよいですか。
いけません。Scienceは、図のタイトルは図版の中ではなくキャプションの冒頭に置くべきだとし、その理由も示しています。誤字などの修正はキャプションのほうが容易だからです。Cell Pressはより端的に、図のタイトルと説明文は画像ファイルの一部であってはならないとしています。
説明文は語数制限に算入されますか。
多くの場合は算入されませんが、確認が必要です。JAMAは原稿の語数から図の説明文を除外し、eLifeもResearch Articleの目安である5000語から除外しています。一方PNASのBrief Reportは算入します。約1600語の枠に、本文・タイトルページ・抄録・図の説明文がまとめて含まれます。
次に読む
説明文は最後に書かれて最初に読まれるものです。だからこそ、その下の図が結論を支えられていないと気づく場所としては最悪です。その前段を扱った3ページを挙げます。
- 科学図の作り方——パネル幅、文字サイズ、ファイル形式など、説明文を書ける状態になる前に決めておくこと。
- Scientific Reportsの図の要件——1誌の仕様を丸ごと。公表していない項目と、数値の実際の出どころまで。
- 箱ひげ図の実例——「箱は中央値と四分位範囲を示す」が形式的な一文ではない理由と、規約が変わると何が変わるか。
説明文なしで結論を伝えなければならない図版については、グラフィカルアブストラクトの要件 が、画像だけで評価される形式を扱っています。
参考資料
- ICMJE Recommendations — Preparing a Manuscript for Submission to a Medical Journal — International Committee of Medical Journal Editorshttps://www.icmje.org/recommendations/browse/manuscript-preparation/preparing-for-submission.html2026年9月8日 閲覧
- Nature — Formatting guide — Springer Naturehttps://www.nature.com/nature/for-authors/formatting-guide2026年9月8日 閲覧
- Science — Instructions for preparing an initial manuscript — American Association for the Advancement of Sciencehttps://www.science.org/content/page/instructions-preparing-initial-manuscript2026年9月8日 閲覧
- Cell Press — Figure guidelines — Cell Press (Elsevier)https://www.cell.com/information-for-authors/figure-guidelines2026年9月8日 閲覧
- PNAS — How to Submit a Manuscript, Submission Guidelines — Proceedings of the National Academy of Scienceshttps://www.pnas.org/author-center/submitting-your-manuscript2026年9月8日 閲覧
- eLife — Author guide, full submission — eLife Sciences Publicationshttps://reviewer.elifesciences.org/author-guide/full2026年9月8日 閲覧
- PLOS ONE — Figures — Public Library of Sciencehttps://journals.plos.org/plosone/s/figures2026年9月8日 閲覧
- JAMA — Instructions for Authors — American Medical Associationhttps://jamanetwork.com/journals/jama/pages/instructions-for-authors2026年9月8日 閲覧
- APA Style — Figure setup — American Psychological Associationhttps://apastyle.apa.org/style-grammar-guidelines/tables-figures/figures2026年9月8日 閲覧
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