AI科学イラスト生成
描きたい対象を説明するだけで、出版品質の科学イラストが完成。ボタニカルアート、解剖図、銅版画風の線画など、スタイルも自由に選べます。
科学イラストのスタイル
ヴィンテージボタニカルからアイソメトリック、ソフトな3Dレンダリングまで、科学イラスト向けに調整された9つのスタイル。カードをクリックで適用、ズームで実例を確認できます。
科学イラストとは
科学イラストとは、美しく見せるためではなく正確に伝えるために描かれた図のことです。植物画、解剖図、ラベル付きの断面図などがこれにあたり、どの比率も、どの構造も、どのラベルも、見栄えがよいからではなく正しいから選ばれています。 この制約こそがこの分野そのものです。イラストは簡略化してよいのですが、創作してはいけません。
要点
- 科学イラストは写真にできないことを示せます。切開図、理想化した標本、複数の発生段階を1枚にまとめた図などです。
- 簡略化は許され、むしろ期待されます。創作は許されません。細部を省くのは正当ですが、存在しない構造を足すのは正当ではありません。
- ICMJEは、AI支援技術を用いた場合は投稿時に開示することを求めており、チャットボットを著者として記載することはできないとしています。
- 生成画像への姿勢は出版社によって大きく異なります。開示すれば認めるところもあれば、図版での使用を全面的に禁じるところもあります。
- 印刷用の線画は通常600〜1200 dpiで用意します。写真に求められる300 dpiより高い解像度です。
科学イラストはこうして作られます
対象を説明する
イラストに描きたいもの——生物、構造、プロセス——を書くだけ。一文で十分です。
スタイルとモデルを選ぶ
ボタニカル、解剖、ペン画、水彩、アイソメトリック、3Dなど9種類のスタイルと、お好みのAIモデルを選べます。
ワークスペースで仕上げる
生成結果はワークスペースに開き、部分的な描き直し、色の変更、アップスケール、高解像度での書き出しができます。
このツールが得意なもの、不得意なもの
クレジットを使う前に判断できるよう、率直に示します。
| 対象 | 仕上がり | 備考 |
|---|---|---|
| 細胞・オルガネラの模式図 | 安定 | 構造が固定されています。植物細胞・動物細胞・呼吸には専用ツールがあります |
| 植物画・動物画のプレート | 安定 | 全体の姿、花の各部、解剖図を古典的なプレートの作法で |
| 解剖図 | 安定 | 教科書レベルの断面図や器官系 |
| 過程・機構の模式図 | 安定 | 矢印、段階、ラベル付きのステップ |
| 実験器具・装置 | おおむね良好 | 一般的なガラス器具や機器。特殊な装置は説明が必要です |
| 特定の学名の種 | ばらつきあり | 資料の多い種は近い仕上がり。稀少な分類群は参照情報の提示が必要です |
| 未公表の自分のデータ | 不向き | 描けるのは模式図でグラフではありません。データは作図ソフトで |
| 論文で初めて示す解剖学的な新知見 | 不向き | まだ記載されていない構造を知ることはできません |
根拠のないものを創作させてはいけません。 本当に新しい対象では、出力を土台としてキャンバス上で修正してください。最初の生成結果をそのまま信用しないことです。
科学図版を用意する3つの方法
イラストレーターへの依頼で買えるのは判断力と独自性、自分で描いて買えるのは完全な制御(代償は自分の時間)、生成で買えるのは速さです。 三者は置き換え可能ではなく、どれを選ぶかは主に対象がどれだけ新しいかと、修正が何回必要かで決まります。
| イラストレーターに依頼 | 自分で描く | 生成する | |
|---|---|---|---|
| 通常の所要期間 | 数日〜数週間 | 数時間〜数日 | 約1分 |
| 通常の費用 | 図版1点あたり数万円規模 | 自分の時間 | わずかなクレジット |
| 修正 | 有料で日程調整が必要 | 無料だが時間がかかる | 即時。キャンバス上で |
| 内容の正確さ | 依頼内容と先方の調査しだい | 自分の知識しだい | 資料の多い対象は良好、新しい対象は弱い |
| 複数図版のスタイル統一 | 非常に良い | 自分の技量しだい | 良好。同じスタイルを一式に適用できる |
| 本当に新規の構造 | 依頼が適切 | 可能 | 自分で修正が必要 |
| 開示の義務 | イラストレーターをクレジット | なし | 投稿時にAI利用を開示 |
新たに記載したものについて論文の中心的主張を担う図版なら、依頼するほうが依然として安全です。その周辺——背景の模式図、方法の図解、授業用の図——は生成でたいてい足ります。
科学イラストはどこで使われますか
論文中の図版の多くはグラフではありません。 模式図・断面図・過程図がデータを読めるようにする文脈を担っており、しかもそれは誰も描く時間のない図でもあります。
論文・学位論文
図版パネル用の方法模式図、背景図、断面図を、出版社の求める解像度で。
講義・授業
白背景の整った図版。投影しても白黒コピーしても読めます。
ポスター・学会発表
読む距離でも成立する大判のイラストを、ボード全体で統一したスタイルで。
研究費申請・報告書
専門外の審査者が方法を読まずに提案を追える、説明用の1点の図。
科学イラストについてよくある質問
科学イラストとは何ですか?
科学イラストとは、生物、解剖、地質、プロセスといった科学的対象を正確かつ美しく描いた図版のことです。従来は専門のイラストレーターが教科書や学術誌、図鑑のために描いてきました。
AIで本当に正確な科学イラストが作れますか?
最新の画像モデルは、適切な説明があれば驚くほど正確で美しいイラストを生成します。出版に使う際は科学的な細部を必ず確認し、気になる箇所は部分描き直しツールで修正してください。
どんなスタイルがありますか?
クラシック科学画、ヴィンテージボタニカル、医学・解剖、ペン画、水彩、フラットベクター、2.5Dアイソメトリック、手描きスケッチ、3Dレンダリングの9種類。それぞれ専用のプロンプトで調整されており、仕上がりが安定しています。
生成したイラストを論文や発表に使えますか?
はい。生成した画像はご自身のものとして、論文、学位論文、スライド、ポスターに使用できます。モデルに応じて最大4Kの高解像度書き出しに対応しています。
ただの絵ではなく「科学」イラストになるのは何が違うからですか
対象に対して説明責任を負っている点です。 どの比率も、どの構造も、どのラベルも、現在わかっていることに照らして擁護できなければなりません。実物から離れる場合——切り開く、理想化する、複数の段階を1枚にまとめる——その逸脱は、便宜ではなく確立された作法である必要があります。もっともらしく見えても構造の位置が違う絵は、科学イラストではなく、照明のよい誤りです。
AIで生成したイラストを学術誌に使えますか
出版社によりますので、投稿先ごとに確認が必要です。ICMJEはAI支援技術を用いた場合の投稿時開示を求め、チャットボットは仕事の正確さに責任を負えないため著者にはなれないと明記しています。その先の扱いは大きく分かれ、開示を条件に生成画像を認める出版社もあれば、図版での使用を全面的に禁じる出版社もあります。判断の基準はその雑誌の投稿規程です。
AIで生成した図であることを明示する必要はありますか
ICMJEの勧告に従えば必要です。投稿する成果物の作成に用いたAI支援技術は投稿時に開示することとされ、提出物に対する責任は人間に残るとICMJEは述べています。実務上は、方法または謝辞に、使用したツール名と用途を一行記すことが期待されます。
科学図版の解像度とファイル形式はどうすべきですか
印刷用の線画や模式図は通常600〜1200 dpiで用意します。写真に求められる300 dpiより高いのは、細い線や小さな文字が低解像度では階段状に崩れるためです。形式はTIFF・EPS・PDFが広く受け付けられます。まず投稿先を確認してください。その雑誌の投稿規程が一般則に優先します。
特定の学名の種を正確に描けますか
資料の多い種であればたいてい描けます。全体の姿、葉のつき方、花の各部、色味が、キャンバス上で修正できる程度には近く出ます。稀少な種や最近記載された分類群では手がかりが少ないので、識別に関わる特徴は既知と決めつけず説明文に書いてください。公表前には必ず参考資料と照合してください。
研究室や雑誌の配色に合わせられますか
合わせられます。色名を挙げるか配色を説明すれば、その配色で描かれます。生成し直さずキャンバス上で後から色を変えることもでき、図の内容にはすでに満足していて配色だけ変えたい場合はそちらが早道です。
複数パネルの図版も作れますか
作れますが、パネルごとに生成して後から組み合わせるほうがうまくいきます。パネル単位で修正でき、a・b・cといったラベルが画像に焼き込まれず手元で管理できるからです。査読でパネルの並べ替えを求められたときに効いてきます。
科学イラストと写真はどう違いますか
写真は標本をそのまま記録します。傷みも、照明も、写り込んだものも含めてです。イラストは対象を理解されているとおりに示します。切り開くことも、視界を遮る構造を取り除くことも、1個体を代表的な形へ理想化することも、複数の発生段階を並べることもできます。どちらがより真実ということはありません。答える問いが違うのであり、論文では両方必要になることも多いのです。
出典
- Defining the Role of Authors and Contributors — disclosure of AI-assisted technologies — ICMJE Recommendations
関連ツールと記事
ほかの図表作成ツールと、その読み方をまとめた記事。