確率の樹形図メーカー・樹形図作成ツール
数学と統計のための樹形図作成ツールです。各枝に確率を書き、すべての結果の確率をかけ合わせた確率の樹形図のほか、決定木や分類の樹形図も描けます。授業、プリント、レポートで使えます。
樹形図のスタイル
スタイルごとに、それぞれ別の樹形図で描きました。実数をその部分集合に分けた図、ルーレットを 2 回回す図、雨と遅刻、再受験のある運転免許の試験。カードをクリックすると、もとになったプロンプトを読み込みます。
樹形図の例
4 つのスターターから実際に生成した樹形図です。赤玉 3 個と青玉 2 個の袋からもとに戻さずに 2 個取り出す問題、有病率 2% のスクリーニング検査を P(検査陽性) まで計算した図、硬貨を 3 回投げたときの 8 通りの結果すべて、期待値までさかのぼって計算した新製品発売の判断。クリックするとプロンプトを読み込みます。
樹形図とは?
樹形図は、続けて起こる事柄のすべての結果を枝分かれで書き出す図です。確率では確率の樹形図となり、各枝にはそれまでの枝が起こったうえでの 1 つの結果の確率を書き、道筋に沿ってかけ合わせるとその道筋の確率が得られます。 左から右へ読み、最初の枝分かれが 1 つ目の事柄(1 回目に取り出す玉、1 回目の硬貨、検査の結果)で、後の枝分かれは前の段のすべての枝の先から繰り返し、各道筋の終わりが試行全体の 1 つの結果です。1 つの点から出る枝の確率の和は 1 で、すべての結果の確率の和も 1 になります。同じ形の図は、選択肢と利得を加えた決定木や、何の下に何が属するかだけを示す階層の樹形図にも使われます。
この樹形図メーカーが計算すること
- 積は推測ではなく計算で求めます。 各結果の確率は道筋に沿ってコードでかけ合わせ、積の式、約分前の分数、約分した分数の順に書きます。たとえば 3/5 × 2/4 = 6/20 = 3/10 です。
- 分数は分数のまま扱います。 分数で書いた枝は分母をそのまま残すので、2 回目の 2/4 が勝手に 1/2 になることはありません。小数や百分率は、小数や百分率のままかけ合わせます。
- 欠けている余事象は補います。 ある点の枝のうち 1 本だけ確率がなければ、1 からほかの確率を引いた値を入れます(雨 0.3 の後の「雨が降らない」は 0.7)。和が 1 より大きい、または小さい枝は書かれたとおりに描き、黙って修正することはありません。
- 指定した事象は足し合わせます。 P(赤がちょうど 1 個)、少なくとも 2 回表、同じ色、検査陽性のような 1 つの結果を指定すると、当てはまる結果の確率を足して樹形図の下に書きます。
- 読みやすい大きさに収めます。 1 つの樹形図は 4 段、48 通りの結果までです。さいころ 2 個(36 通り)は収まりますが、3 個(216 通り)は収まりません。
よく作られる樹形図と、それぞれに必要なもの
依頼の多くは次の 6 種類のどれかです。枝に何を書くか、道筋の終わりに何を書くかが違います。
確率の樹形図
中学・高校の数学や大学の統計で使う 2 段か 3 段の樹形図です。事柄ごとに 1 つの枝分かれ、すべての枝に確率、右側に各道筋をかけ合わせた結果の列が並びます。確率は手元にある形(3/5、0.6、60%)のまま入れ、P(赤がちょうど 1 個) のように足し合わせる事象を指定してください。
もとに戻さない場合の樹形図
玉、カード、あめを取り出してもとに戻さないと、2 回目の枝分かれが変わります。赤玉 3 個と青玉 2 個なら、赤 3/5 の後は赤 2/4 と青 2/4、青 2/5 の後は赤 3/4 と青 1/4 です。袋の中身と取り出す回数を書けば、後の段の分数はコードで計算します。もとに戻す場合は、どの段も 1 回目と同じになります。
条件付き確率の樹形図(ベイズ)
スクリーニング検査や品質管理の問題です。最初の枝分かれで病気の有無(有病率)に分け、2 段目で検査結果に分けます(病気がある場合の感度、ない場合の偽陽性率)。有病率 2%、感度 90%、偽陽性率 5% なら P(検査陽性) = 1.8% + 4.9% = 6.7% となり、陽性者のうち実際に病気なのは約 27% にすぎません。
硬貨とさいころの樹形図(標本空間)
どの枝も同様に確からしい場合で、公正な硬貨なら 1/2、さいころなら 1/6 です。3 回投げると 1/8 ずつの 8 通り、さいころ 2 個なら 1/36 ずつの 36 通りになります。少なくとも 2 回表(4/8 = 1/2)のような事象を指定すると樹形図から数え上げるので、標本空間を示すいちばんわかりやすい方法です。
決定木
意思決定は四角、偶然の事象は丸で表し、すべての枝の先に利得を書きます。期待値は利得からさかのぼって計算します。確率 0.6 で成功して $500,000、失敗すると −$200,000 の新製品発売なら、価値は 0.6 × 500,000 + 0.4 × (−200,000) = $220,000 で、発売しない場合を上回ります。退けた選択肢には二重線を引きます。
階層と分類の樹形図
確率はなく、何の下に何があるかだけを示します。実数を有理数と無理数に、有理数を整数と整数でない分数に分け、さらに下へ続けます。指定がなければ上から下へ枠で描き、左から右も選べます。いちばん上の枠の下に 4 階層まで置けます。
どの樹形図にも使う乗法定理と加法定理
道筋に沿ってかけ合わせるとその道筋の確率になり、ある事象にあたる道筋を足すとその事象の確率になります。 1 つ目は確率の乗法定理です。1 段目より後の枝はすべて条件付き確率で、A がすでに起こったときに B が起こる確率を表します。2 つ目は互いに排反な結果についての加法定理です。1 つの樹形図の異なる 2 つの道筋が同時に起こることはないので、確率はそのまま足せます。
P(A かつ B) = P(A) × P(B | A) P(事象) = Σ P(道筋)
言葉で説明すると
道筋の確率 = その道筋の枝の確率の積、事象の確率 = その事象にあたる道筋の確率の和
ベイズの定理も同じ樹形図から読み取れます。 P(A | B) = P(A かつ B) / P(B)、つまり A と B を通る 1 本の道筋を、B で終わるすべての道筋の和で割ったものです。スクリーニング検査の例では 1.8% / 6.7% ≈ 26.9% です。
計算例:赤玉 3 個と青玉 2 個から 2 個取り出す
最初の例の結果の列を表にしたものです。樹形図が各道筋の終わりに書くのはこの数値です。
| 道筋 | かけ合わせる枝 | 確率 |
|---|---|---|
| 赤、赤 | 3/5 × 2/4 | 6/20 = 3/10 |
| 赤、青 | 3/5 × 2/4 | 6/20 = 3/10 |
| 青、赤 | 2/5 × 3/4 | 6/20 = 3/10 |
| 青、青 | 2/5 × 1/4 | 2/20 = 1/10 |
| 4 本の道筋すべて | 20/20 = 1 |
P(赤がちょうど 1 個) = 6/20 + 6/20 = 12/20 = 3/5。 もとに戻す場合は 2 回目の分数も 3/5 と 2/5 のままで、P(赤、赤) は 3/10 ではなく 9/25 になります。
樹形図のかき方
段とその結果を書き出す
事柄を起こる順に書き(1 回目、2 回目)、それぞれで起こりうる結果を挙げます。ある段の各結果は、前の段のすべての枝の先からそれぞれ 1 本の枝として伸ばします。
すべての枝に確率を書く
それまでに起こったことをふまえた確率を使います。赤玉を取り出してもとに戻さなければ、袋の赤玉は 1 個減っています。1 つの点から出る枝の確率の和は 1 になり、見落としがないかを確かめるいちばん手早い方法です。
横にかけて、縦に足す
各道筋の終わりに、その枝の確率の積を書きます。樹形図全体では、それらの積の和は 1 になります。ある事象の確率は、その事象にあたる道筋だけを足して求めます。
樹形図、二元表、ベン図の違い
樹形図は事柄を起こる順に示し、枝に条件付き確率を書きます。二元表は同じ同時確率をマス目の表で示し、ベン図は事象の重なりを示しますが順序は示しません。
| 樹形図 | 二元表 | ベン図 | |
|---|---|---|---|
| 事柄の順序 | 段ごとに示す | 示さない | 示さない |
| 条件付き確率 | 後の段の枝に書く | 行か列の合計から計算する | 直接は示さない |
| 同時確率 | 各道筋の終わり | 各マス | 各領域 |
| 3 段以上 | 段ごとに枝分かれを 1 つ追加 | 変数が 2 つを超えると扱いにくい | 集合が 3 つを超えると扱いにくい |
| 向いている問題 | 続けて行う取り出し、硬貨投げ、検査 | 2 つの項目で分けたアンケートの集計 | A または B、A かつ B を問う問題 |
教科書の問題の多くは、3 つのどの方法でも図にできます。条件付きの問いや、事柄が順に起こる問題なら樹形図を選んでください。
樹形図についての質問
数学や統計でいう樹形図とは?
何段階かに分かれた試行のすべての結果を枝の道筋として書き出す図で、組み合わさった事象の確率を求めるのに使います。 枝分かれ 1 つが 1 段階にあたり、道筋の数が結果の数になり(硬貨 3 枚なら 2 × 2 × 2 = 8)、道筋に沿って確率をかけ合わせるとその結果の確率になります。場合の数の問題では、確率を書かずに同じ樹形図を使います。
確率の問題で樹形図をかくには?
事柄ごとに 1 つの枝分かれをかき、各枝に結果と確率を書いて、道筋に沿ってかけ合わせます。 このツールでは、問題を文で入力するか(赤玉 3 個と青玉 2 個の袋から、もとに戻さずに 2 回取り出す)、枝を字下げしたリストで 1 行に 1 本ずつ、ラベルの後に 3/5、0.6、60% を付けて入力します。上の行からぶら下げたい行は、さらに字下げしてください。
樹形図の端にある確率はどう読む?
道筋の終わりの数値はそれぞれ同時確率で、その道筋上のすべての事柄がその順に起こる確率です。 P(赤、青) = 3/5 × 2/4 = 3/10 は、1 回目が赤で 2 回目が青という意味です。ある事象についての問いに答えるには、当てはまる道筋をすべて探して終わりの値を足します。終わりの値をすべて足すと 1 になります。
もとに戻さない場合、樹形図はどう変わる?
もとに戻さないと、2 回目の枝分かれは 1 回目に取り出した後の残りで考えるので、枝ごとに分数が変わります。 赤玉 3 個と青玉 2 個なら、赤の後の枝は赤 2/4 と青 2/4、青の後は赤 3/4 と青 1/4 です。もとに戻す場合はどの枝分かれも 3/5 と 2/5 の繰り返しで、取り出しは互いに独立です。
各点から出る枝の確率の和が 1 になるのはなぜ?
1 つの点から出る枝はその段階で起こりうるすべての結果で、そのうちちょうど 1 つが起こるからです。 雨の後の枝が「遅刻 0.4」と「間に合う 0.5」なら、結果が 1 つ抜けているか、どこかの数値が間違っています。このツールは欠けた枝が 1 本だけなら余事象で補い、和が 1 にならない組は修正せず書かれたとおりに描きます。
樹形図から条件付き確率を求めるには?
求めたい道筋の確率を、与えられた条件を共有するすべての道筋の確率の和で割ります。 スクリーニング検査なら、P(病気 | 検査陽性) = P(病気かつ陽性) / P(検査陽性) = 1.8% / (1.8% + 4.9%) ≈ 26.9% です。これは樹形図から読み取ったベイズの定理で、まれな病気の検査で陽性が出ても誤報であることが多いのはこのためです。
樹形図の分数は約分すべき?
枝の分数はふつう書いたままにし、終わりの値は約分前と約分後の両方を示すことがよくあります。 3/10 の横に 6/20 を残すと共通の分母が見えるので、4 つの結果を足すと 20/20 になることがひと目でわかります。小数や百分率でもかまいません。ただし混ぜるのは授業でそうしている場合だけにしてください。1 つの形にそろえた樹形図の方が確かめやすいからです。
樹形図は家系図、系統樹、分岐図、検索表と同じもの?
違います。この 4 つはそれぞれ独自の決まりを持つ別の図で、このサイトにはそれぞれ専用のツールがあります。 形質の遺伝を示す家系図は遺伝の家系図、枝の長さを持つ進化の樹形は系統樹、共有派生形質から作るものは分岐図、2 つの選択肢を順にたどる同定の手引きは検索表です。数学の樹形図が扱うのは、結果とその確率です。
入力した確率を AI が変えることはない?
ありません。枝の値、積、和、期待値はすべて画像を描く前にコードで計算し、モデルには一字一句そのまま伝えます。 3/5 に 2/4 をかける計算をモデルにさせることはありません。枝の和が 1 にならない場合も、黙って直すのではなく書かれたとおりに描くので、入力する数値は確かめてください。
レポートや論文で樹形図の説明文はどう書く?
段が何か、取り出した後にもとに戻したかどうか、どの数値が条件付きかを書きます。 例:図 1. 赤玉 3 個と青玉 2 個の入った袋から、もとに戻さずに 2 回取り出すときの確率の樹形図。枝の値は条件付き確率、道筋の終わりの値は同時確率を表す。決定木なら、利得の単位と期待値をどうさかのぼって計算したかも書きます。
AI で描いた決定木を学術論文に載せられる?
多くの場合は載せられます。データそのものの画像ではなく説明のための図だからです。ただし決めるのはジャーナルです。 Elsevier のジャーナル向け生成 AI ポリシーは、AI ツールが作成を手伝ってよい説明図の例に決定木を挙げており、一次研究データの画像を生成することは認めていません。投稿先のジャーナルのポリシーを確認し、図をどう作ったかを方法か説明文に書いてください。
1 つの樹形図にいくつまで結果を入れられる?
このツールでは 4 段、48 通りまでで、さいころ 2 個(36 通り)や硬貨 4 回投げ(16 通り)が収まります。 それを超えると樹形図は 1 ページで読めなくなります。積の法則や表を使うか、問題に必要な枝だけを描いてください(たとえば 6 の目が少なくとも 1 回出る道筋だけ)。
出典
- 3.5 Tree and Venn Diagrams — OpenStax Introductory Statistics 2e
- Introduction to Probability (Grinstead and Snell), tree diagrams and conditional probability — Dartmouth College
- Generative AI policies for journals — Elsevier
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ほかの図表作成ツールと、その読み方をまとめた記事。